ギリシャ概況最新情報(2018年1月)

平成30年2月5日
2018年1月

1.内政


・9日 国会にてトラキア地方に在住するイスラム少数民族へのイスラム法の適用を強制ではなく任意とする旨の法案が可決された。
・15日 第3次ギリシャ支援プログラム第3次審査完結の条件となっている事項を含む包括法案が賛成154票、反対141票で国会にて可決された(野党議員5名が欠席)
・同日 メガロイコノム無所属議員(元中道連合)がSYRIZAとの協力を表明した。
・16日 コンスタンディノス・ズラリス教育・学術・宗教省政務官の辞任が承認された。
・同日 カラス無所属議員(元中道連合)が民主連合との協力を表明した。
・18日 チプラス首相がイエロニモス大司教にFYROM名称問題交渉の進捗状況につき報告した。
・26~27日 チプラス首相がANEL及び野党党首に個別に国名問題の進捗状況につき報告した。
 

2.外政

・9日 オズマニFYROM欧州担当副首相がギリシャを訪問し、コジアス外相及びカトゥルンガロス副外相と会談した。
・10日 チプラス首相が伊を訪問し、第4回南欧サミットに出席した。更に本サミットのマージンにて、ジェンティロー二伊首相と会談した。
・10~11日 スタサキス環境・エネルギー相がエルサレムを訪問し、シュタイニッツ・イスラエル・エネルギー相及びカレンダ伊経済相と会談した。
・11日 ディミトロフFYROM外相がテサロニキを訪問し、コジアス外相と会談した。
・16日 チプラス首相がキプロスを訪問し、キプロス・ギリシャ・ヨルダン3か国首脳会談に出席した。更に、本会談のマージンにて、アナスタシアディス大統領及びアブドゥッラー2世ヨルダン国王と個別に会談した。
同日 コジアス外相がカナダを訪問し、北朝鮮に関する関係国外相会合に出席した。更に本会合のマージンにて、河野外相と会談した。
・17日 ニミッツFYROM名称問題国連事務総長特別顧問、ヴァシリアキス・ギリシャ交渉官及びナウモフスキFYROM交渉官がNYにて、FYROM名称問題の解決に向けた交渉を実施した。
・19~21日 コジアス外相がアルバニアを訪問し、ブシャティ・アルバニア外相と会談した。
・22日 コジアス外相がブリュッセルを訪問し、EU外相理事会に出席した。
・22~23日 ウツァール・トルコ法務副大臣率いる代表団がギリシャを訪問し、ギリシャ政府職員と会合したほか、コンドニス法務相を表敬訪問した。
・24~25日 チプラス首相が世界経済フォーラム(於:ダボス)に出席した。更に本会合のマージンにて、ザエフFYROM首相、ドヴォルコ-ヴィチ露副首相、ラマ・アルバニア首相、プレンコビッチ・クロアチア首相、ラガルドIMF専務理事、モスコビシ欧州委員会経済・財務担当委員及びハーン欧州委員会近隣政策・拡大交渉担当委員と個別に会談した。
・25日 コンドニス法務相がブルガリアを訪問し、EU 非公式閣僚会合に出席した。更に本会合のマージンにて、ツァチェバ・ブルガリア法務相と私的会談した。
・28~31日 リヴリン・イスラエル大統領がギリシャを訪問し、パヴロプロス大統領及びチプラス首相と個別に会談した。更に、チプラス首相とともにテサロニキにおけるホロコースト博物館起工式に出席し、オリーブの植樹を行った。また、カメノス国防相とともにサラミナの海軍基地を視察したほか、ミツォタキスND党首と会談した。
・29日 カトゥルガロス副外相がブリュッセルを訪問し、EU総務理事会に出席した。
・30~31日 ニミッツFYROM名称問題国連事務総長特別顧問がギリシャを訪問し、コジアス外相及びクムツァコスND外交担当と個別に会談した。
 

3.移民・難民問題

12月30日 ギリシャに滞在する移民・難民は49,927名(UNHCR発表)。
 

4.経済

(1)対ギリシャ第3次支援プログラム
・22日 ブリュッセルにてユーログループが開催され、ギリシャへの融資67億ユーロが承認された。融資の条件となっている改革事項がいくつか完了していないため、今後の進捗状況を確認しつつ融資が実施される予定で、2月に57臆ユーロ、4月に10臆ユーロが支払われる見込み。
 
(2)経済動向
・1日 スーパー等でこれまでは無料で提供されていたレジ袋が、有料となった。
・19日 格付け会社スタンダード&プアーズがギリシャの信用格付けを「B-」から「B」に引き上げ、見通しを「ポジティブ」とした。
 
(3) 財政
ギリシャ財務省が1月15日付で公表した1月から12月の財政統計によると、1月から12月の財政収支は42億4,100万ユーロの赤字、同期間のプライマリーバランスは19億6,700万ユーロの黒字となった。同期間の歳入は512億7,400万ユーロで政府目標を8億6,800万ユーロ(1.7%減)下回り、歳出は555億1,500万ユーロと政府目標より17億4,900万ユーロ低く抑えられた。

(4) 輸出入
 ギリシャ統計局の1月8日付の発表によると、11月の輸入総額は40億5,330万ユーロ(前年同月比4.0%増)、輸出総額は25億8,690万ユーロ(前年同月比15.5%増)となった。

(5) 観光業
 ギリシャ観光業協会(SETE)の発表によると、11月の観光客は、34万7,476人で、前年同月比6.2%増となった(国内主要空港の観光客到着数(暫定値)ベース)。内訳は、アテネ空港が25万250人で(同5.8%増)で、テサロニキ空港が8万2,355人(同0.1%増)となった。 


5.経済指標

(1) 消費者物価指数
ギリシャ統計局の1月12日付の発表によると、12月の消費者物価指数は前年同月比0.7%増となった。


(2) 失業率
ギリシャ統計局の1月11日付の発表によると、10月の失業率は20.7%となり、前月から0.1%減少した。


2017年9月の失業率は、ギリシャ概況(2017年12月)公表後、ギリシャ統計局により20.5%から20.8%に修正されており、本号では当該修正後の数字を使用した。 
 
  

(3) GDP
OECDのデータによると、2017年第3四半期(7月~9月)の実質GDP成長率は前年同期比プラス1.3%となった。


 ※この概況は各種報道・公表資料を基に作成した。