日本映画祭2019 «増村保造監督 日本ヌーヴェルバーグの先駆者 »
2月14~17日、アテネ市内カコヤニス財団ホールにて、在ギリシャ日本大使館は、同財団及び国際交流基金との共催で、日本ギリシャ修好120周年記念事業の一環として「日本映画祭2019」を開催します。
今年の映画祭では日本映画界の鬼才・増村保造監督を特集し、「増村保造監督 日本ヌーヴェルバーグの先駆者」と題して、いずれも在ギリシャ日本大使館より初公開となる珠玉の4作品が上映されます。同映画祭は国際交流基金による海外における日本映画巡回上映会事業の一環で実施されます。
日本映画祭初日の2月14日(木)には、増村監督のデビュー作品『くちづけ』(1957年)が上映されます。また、続く15~17日には、右作品に加え『青空娘』(1957年)、『兵隊やくざ』(1965年)、『華岡青洲の妻』(1967年)が上映されます(ギリシャ語・英語字幕付、『兵隊やくざ』は英語字幕のみ)。
皆様お誘い合わせの上、増村映画の世界をたっぷりとご堪能下さい。
開催期間:2月14日(木)・15日(金)・16日(土)・17日(日)
会場:ミハリス・カコヤニス財団 (206, Piraeus Str., Tavros)
共催: ミハリス・カコヤニス財団、在ギリシャ日本大使館、国際交流基金
支援: JT International Hellas
広報協力: Kathimerini 紙, インターナショナル・ニューヨーク・タイムズ-英字版Kathimerini紙
入場料: 3ユーロ(各回上映)
<前売りチケット>
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ミハリス・カコヤニス財団(206 Piraeus Str., Tavros)Tel. 210 341 8579 http://www.mcf.gr
月~金、11:00~14:00 当日上映時間1時間前より購入可 -
Ticketservises (39, Panepistimiou Str., Athens) Tel. 210 7234567 www.ticketservices.gr
月・金9:00-20:00 火・水・木 9:00-21:00 土 9:00-15:00 -
Public全店 tickets.public.gr
<お問い合わせ先>
日本大使館・広報文化班:Τel. 210 670 9900/01
Email: cultural@at.mofa.go.jp https://www.gr.emb-japan.go.jp
上映日程
2月14日(木)
19:00 くちづけ (1957年 / 78分)
2月15日(金)
19:00 青空娘(1957年 / 88分)
21:00 兵隊やくざ (1965年 /102分)
2月16日(土)
19:00 華岡青洲の妻 (1967年 /99分)
21:00 くちづけ (1957年 /78分)
2月17日(日)
19:00 青空娘 (1957年 / 88分)
21:00 華岡青洲の妻 (1967年 /99分)
«増村保造監督 日本ヌーヴェルバーグの先駆者 »
増村保造 (1924-1986) 映画監督、脚本家 山梨県生まれ。東京大学法学部卒業後、大映に助監督として入社。 1949年、東京大学文学部哲学科に再入学後、1952年、奨学金を得てイタリア国立映画実験センターに留学。フェデリコ・フェリーニ、ミケランジェロ・アントニオーニやルキノ・ヴィスコンティなどに師事。 1953年に帰国後、1955年より溝口健二や市川崑の助監督を務め、1957年『くちづけ』で監督デビュー。旧来の日本映画とは異なる若々しく鮮烈な演出で日本映画界に新風を吹き込んだ。その後30年間に亘り、様々なジャンルの作品60本以上を手掛けた。増村作品では、強烈な自我を持ち、ヨーロッパ的人間観に基づいた個人主義を貫く主人公の描写が特徴的である。モダンで大胆な演出により、日本映画界ヌーヴェルバーグの先駆者としてこれまでにない新しい日本映画を創り上げた。 |
くちづけ (1957年 78分/ モノクロ35mm)
増村保造の記念すべき監督デビュー作。同時代のヌーヴェル・バーグ作家、トリュフォー、ルイ・マルらを思い起こさせる青春映画の傑作。増村監督は「青春の愛と怒りと哀しみが、暴走し、屈折する姿を、できるだけダイナミックにスピーディーに展開させてみたのです。若者は世間を忘れ、本能の欲するままに動き、しかも美しく、たくましい。」と語った。
あらずじ:欽一と章子はそれぞれの父親が収監されている拘置所で偶然出会ったその日、オートバイで海に駆けつけ浜辺で楽しいひと時を過ごす。しかし、まぶしい青春とは裏腹に二人とも父親の保釈金を工面しようと苦労していた。 キャスト:川口浩 野添ひとみ |
兵隊やくざ (1965年102分 / モノクロ 35mm)
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青空娘 (1957年88分 / カラー 35mm)
源氏鶏太による同名小説をもとにカラーで手掛けた、『くちづけ』に続く監督第2作。同作品で日本映画界を代表する女優の一人、若尾文子と初めてコンビを組む。若尾文子はのちに増村映画のヒロインを数多く演じることになる。 |
華岡青洲の妻 (1967年99分 モノクロ35mm)
19世紀の外科医、華岡青洲の名を世間に知らしめた有吉佐和子の同名小説を映画化した作品。
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