日本・ギリシャ学生交流 建築ワークショップ 「素材に見る文化:木の建築と石の建築」

令和6年7月31日
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このたび、「2024年日本ギリシャ文化観光年」記念事業の一環として、「素材に見る木の建築と石の建築」をテーマに、日本とギリシャの建築学生によるワークショップが両国で実施されます。

同プロジェクトは、隈研吾氏(東京大学名誉教授、隈研吾建築都市設計事務所主宰)、平野利樹氏(SEKISUI HOUSE – KUMA LABディレクター、東京大学特任講師)、アリス・カファンダリス氏(隈研吾建築都市設計事務所チーフプロジェクト・マネージャー)、ヴァシリス・ガニアツァス氏(アテネ工科大学建築学部教授)の主導のもと、Alberta Shipmanagement社の支援により開催されます。

二国間で行われるワークショップでは、日本とギリシャの建築においてそれぞれ代表的な素材、木と石の研究に重点を置きフィールドワークを通じて、相互の文化に対する理解と尊重を深めることを目指します。
                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                    
日本では、伝統的な木造建築を手掛ける職人を訪ね、木材の選定・加工工程、また神社仏閣の建築で用いられる伝統的な技術を見学します。このような貴重な体験を通じて、ギリシャからの参加者は、日本の木造建築が自然との調和をもって発展してきたこと、また卓越した木工技術は日本文化に深く根ざしていることを学びます。

また、ギリシャでは、大理石で作られた古典期の遺跡をはじめ、伝統的な石工に携わる石工職人を訪ね、古代ギリシャに遡る伝統的な建築技術を学びます。参加者は石工が古代ギリシャより受け継がれてきた技法で石材の選定・加工を行い、彫刻や建造物を手掛ける様子を見学し、いかにギリシャの石の文化が形成され、西洋文化に影響を与えたかを理解します。ギリシャにおけるワークショップはギリシャ文化省の後援のもと実施されます。
 
参加者はワークショップの目的である、それぞれの文化が天然素材を活用しつつ地域独自の美学や技術を発展させてきたこと、また木と石の芸術・建築にみられる重要性と価値について学ぶことになります。
 
ワークショップの成果は、9月に両国にてオープン・ディスカッションの形式で公開され、ギリシャでは、エリニコ地区のEllinikon Experience Centerにて開催予定です。