2017年 10月
1.内政
・9日 マリア・スピラキ氏がヴァシリス・キキリアス議員に代わり、新民主主義党(ND)の報道官に任命された。
・10日 性転換に関する法案(性転換手術を受ける事なく法的に性別を変更できること、性転換の許可年齢を15歳に引き下げること等を内容とする)が国会で可決された。
・26日 カテリーナ・パパコスタ議員が新民主主義党(ND)から除名され、無所属になった。
2.外交
・2日 パヴロプロス大統領がセルビアを訪問し、ヴチッチ大統領と会談した。
・3日 チプラス首相がブルガリアを訪問し、4か国サミット(ギリシャ、セルビア、ブルガリア及びルーマニア)に出席した。
・4~5日 テサロニキにて第二回バルカン4か国(ギリシャ、アルバニア、ブルガリア及びFYROM)閣僚会合が開催され、コジアス外相、トスカス内務副大臣(市民擁護担当)及びヴェリオプロス・エネルギー省次官が出席した。更に、コジアス外相は本会合のマージンでディミトロフFYROM外相、ブシャティ・アルバニア外相及びザハリエヴァ・ブルガリア外相と個別に会談した。
・14~18日 チプラス首相が訪米し、トランプ大統領と会談。ギリシャの戦闘機F16のグレードアップに関する合意が発表された。更に、ラガルドIMF専務理事及びペンス副大統領と個別に会談した他、ギリシャ系米国人企業関係者と懇談及びシンクタンクでの公演を行った。また、本訪米にはコジアス外相、カメノス国防相、ディミトリアディス経済開発相他が同行した。
・19~20日 チプラス首相がブリュッセルを訪問し、EU首脳会合に出席した。
・23日 李ナギョン韓国首相がギリシャを訪問し、チプラス首相と会談した。
・24日 コジアス外相がトルコを訪問し、チャヴシュオール外相と会談した他、エルドアン大統領を表敬訪問した。
・30日 ティマーマンス欧州委員会副委員長がギリシャを訪問し、アテネ大学にて基調講演を行った。
・同日 外務省主催で第二回宗教・文化的多元主義に関する国際会議が開催された。
3.移民・難民問題
今月、トルコからギリシャの島に到着した移民・難民数は3,969名であり、先月(4,886名)に比べると、減少した。
10月末時点で、ギリシャ全土に滞在する移民・難民数は公表されていないが、島嶼部には14,715名が滞留。
4.経済
(1) 対ギリシャ第3次支援プログラム
・14日 ツァカロトス財務大臣がワシントンにてラガルドIMF専務理事と会合した。
・19日 債権団の技術レベル職員がアテネを訪問した。
・23日 債権団代表が第3次支援プログラムの第3次審査を開始するため、アテネを訪問した。
・26日 欧州安定メカニズム(EMS)は第3次支援プログラムの第2次審査における融資額の残りである8億ユーロの支払いを承認した。
・27日 ギリシャ政府と債権団が第3次支援プログラムの第3次審査における第1回目交渉を終了した。
(2) 経済動向
・2日 フリアラキス財務副大臣が2018年の国家予算案を国会に提出した。
・3日 考古学評議会が旧国際空港エリニコの跡地を含むエリニコ開発地区における約28ヘクタールの区域を「考古学的に興味のある地域」として認定した。
・4日 フランブラリス首相府付大臣、クルブリス海運・島嶼政策大臣及びピチオルラス経済・開発政務官は、シロス島とエレフシーナの造船所についてCoscoの幹部らに説明し、造船所への投資の可能性について探った。
・11日 Jianzhong Luシルクロード国際商工会議所会頭がギリシャを訪問し、「一帯一路ビジネスサミット」のマージンで、クドゥラ観光大臣と会談した。
・23日 李ナギョン韓国首相のギリシャ訪問を機に、韓国商工会議所とEnterprise Greeceが共催でギリシャ・韓国ビジネスフォーラムを開催した。
・30日 コニオルドゥ文化・スポーツ大臣がエリニコ開発地区における約28ヘクタールの区域を「考古学的に興味のある地域」とする考古学審議会の意見書に署名を行った。
・31日 スタサキス環境・エネルギー大臣とコルフ島西部における第二鉱区の石油・ガス採掘権を有する合弁会社(仏のTotal、伊のEdison及びギリシャのELPE)の代表達が同区のコンセッション契約に署名した。
(3) 財政
ギリシャ財務省が10月16日付で公表した1月から9月の財政統計によると、1月から9月の財政収支は3億6,700万ユーロの赤字、同期間のプライマリーバランスは45億200万ユーロの黒字となった。同期間の歳入は359億8,900万ユーロで政府目標を23億9,100万ユーロ(6.2%減)下回り、歳出は363億5,600万ユーロと政府目標より23億1,600万ユーロ低く抑えられた。
(4) 輸出入
ギリシャ統計局の10月6日付の発表によると、8月の輸入総額は36億4,970万ユーロ(前年同月比14.3%増)、輸出総額は20億1,630万ユーロ(前年同月比3.5%増)となった。
(5) 観光業
ギリシャ観光業協会(SETE)の発表によると、8月の観光客は、3,39万1,812人で、前年同月比5.9%増となった(国内主要空港の観光客到着数(暫定値)ベース)。内訳は、アテネ空港が67万1,237人で(同8.3%増)で、テサロニキ空港が25万9,199人(同9.0%増)となった。
4.経済指標
(1) 消費者物価指数
ギリシャ統計局の10月10日付の発表によると、9月の消費者物価指数は前年同月比1.0%増となった。
(2) 失業率
ギリシャ統計局の10月5日付の発表によると、7月の失業率は21.0%となり、前月から0.3%減少した。
※ 6月の失業率は、ギリシャ概況(2017年9月)公表後、ギリシャ統計局により21.2%から21.3%に修正されており、本号では当該修正後の数字を使用した。
(3) GDP
OECDのデータによると、2017年第2四半期(4月~6月)の実質GDP成長率は前年同期比プラス0.8%となった。
※ この概況は、各種報道・公表資料を基に作成した。
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