ギリシャ概況最新情報

2017年 8月


1．内政

・9月のテサロニキ国際見本市に先立ち、チプラス首相、ミツォタキスND党首が各々北部ギリシャを訪問し、経済関係者等と会談した。


2．外交

・5日　アマナティディス外務省政務官がイランを訪問し、マジッド・タフテ・ラバンチ・イラン外務次官（欧米問題担当）と会談した後、ハサン・ロウハーニー・イラン大統領宣誓式に出席。

・22日　パヴロプロス大統領はハンドボール・ギリシャ女子代表チームが（FYROMにて開催された）U-１７欧州選手権にて、対戦相手であったFYROM代表チームのユニフォームに「マケドニア」の文字がプリントされていたことを理由に試合をボイコットしたことを称賛した。

・29日　米国との二国間軍事協力協定を更新。

・同日　第６回ギリシャ・FYROM信頼醸成措置会議をアテネで開催。

・31日　コジアス外相がＦＹＲＯＭを訪問し、ディミトロフ・ＦＹＲＯＭ外相と会談するとともにイヴァノフ大統領及びザーエフ首相を表敬した。また、両国の外務省研修所間の協力に関する合意が署名された。

3．移民・難民問題

今月、海を渡りギリシャに到着した移民・難民数は3,695名であり、先月（2,249名）に比べ、特にトルコからの移民・難民の流入が増加傾向にある。ギリシャからトルコへの移民の送還が遅れていることが更に状況を悪化させている。

8月末時点で、ギリシャ全土に滞在する移民・難民数は公表されていないが、島嶼部には13,460名が滞留。

4．経済

（１）　債券市場

・18日　格付け会社のフィッチは、財政刺激策の追加導入で景気回復への期待が高まり、さらにユーロ圏による融資継続で政府債務の持続可能性が向上したとし、ギリシャの長期債務格付けを信用リスクが重大とされる「CCC」から、非常に投機的とされる「Bマイナス」に一段階引き上げるとともに、見通しを「ポジティブ」とした。

・31日　北京で、ハラランボス・ゴチス・ギリシャ資本市場委員会議長とLiu Shiyu中国証券規制委員会議長が、両国の資本市場と証券規制委員会間の協力促進のための議定書に署名した。署名式には、アテネ証券取引所CEO、在中国ギリシャ大使等も出席した。本件二国間議定書は、両委員会が資本市場関連事項における秘密情報の交換及び相互協力を拡大する等の内容で、ギリシャ及び中国の投資家のための迅速且つ効率的な連絡体制の設立も目指している。

（２） 財政

ギリシャ財務省が8月24日付で公表した1月から7月の財政統計によると、1月 から7月の財政収支は13億5,100万ユーロの赤字、同期間のプライマリーバランスは30億2,400万ユーロの黒字となった。同期間の歳入は273億1,600万ユーロで政府目標を6億3,600万ユーロ（2.3％減）下回り、歳出は286億6,700万ユーロと政府目標より15億6,500万ユーロ低く抑えられた。

（３） 輸出入

ギリシャ統計局の8月7日付の発表によると、6月の輸入総額は38億7,710万ユーロ（前年同月比6.5%増）、輸出総額は23億7,920万ユーロ（前年同月比11.8％増）となった。

ギリシャ観光業協会（SETE）の発表によると、7月の観光客は、349万1,724人で、前年同月比5.7％増となった（国内主要空港の観光客到着数（暫定値）ベース）。内訳は、アテネ空港が675万219人（1.5％増）で、テサロニキ空港が28万514人（同13.9％増）となった。


４．経済指標

(1) 消費者物価指数

ギリシャ統計局の8月9日付の発表によると、7月の消費者物価指数は前年同月比1.0％増となった。

(2) 失業率

ギリシャ統計局の8月10日付の発表によると、5月の失業率は21.7％となり、前月から0.1％減少した。

※ ギリシャ概況(2017年7月)公表後、2017年4月の失業率は、ギリシャ統計局により21.7%から21.8%に修正されており、本号では当該修正後の数字を使用した。

(3) GDP

OECDのデータによると、2017年第2四半期（4月～6月）の実質GDP成長率は前年同期プラス0.8％となった。

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