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      ギリシャ経済最新情報

2014年11月


1.内政

(1) EUによるギリシャ向け財政再建支援プログラムの期限が本年末に迫る中、サマラス首相は10日にトロイカから要求された19の実施項目に対応すべく、ヴェニゼロス副首相兼外相と協議を行った。この19項目の中には、2015年の財政ギャップの補填策、年金システムの改革及びVATの課税率引き上げ等が含まれており、政府側はトロイカに対し62歳以下の年金受給者の受給額見直しや年金受給のための最低勤務日数の引き上げ(4500日から6000日へ)の他、VATについては最低課税率の引き上げ(6.5%から13%へ)を提案した。しかしながら、最低課税率のカテゴリーにはホテルの宿泊料等が含まれており、観光業関係者からは税率引き上げに対する懸念の声が上がっている。

(2) 14日、ギリシャ国会は税金及び社会保障料の滞納金の返済方法に関する修正法案を賛成147票、反対112票で可決した。本法案には税金滞納者の負担を軽減するために分割払いを最大100回までとすること等が含まれる。また同日、企業の不良債権処理に関する法案も可決された。


2.外交

(1) 対キプロス関係

6日、サマラス首相はギリシャ・キプロス・エジプトの三か国首脳会合(8日)に先立ちキプロスを訪問し、アナスタシアディス大統領と会談の上、キプロスのEEZ内での資源開発の権利を支持する姿勢を強調した。

(2) ギリシャ・キプロス・エジプト三か国関係

( i ) 8日、サマラス首相はカイロにて開催されたギリシャ・キプロス・エジプト三か国首脳会合に出席した。三首脳はエネルギー分野等での協力強化に合意し、「カイロ宣言」に署名した。これは炭化水素の発見が東地中海における協力促進につながるとの考えのもと、三か国間のEEZ設定にコミットすること等を含む。

( ii ) 25日、マニアティス環境大臣はキプロスのニコシアで開催されたギリシャ・キプロス・エジプト3か国エネルギー大臣会合に出席し、主にキプロスのアフロディーティ・ガス田からエジプト及びギリシャへ天然ガスを輸送するためのパイプライン建設について協議した。

(3) ギリシャ・キプロス・イスラエル三か国関係

12日、アテネにて外務次官級会合が開催され、12月中にも三か国外相会合が開催される予定。本会合ではエネルギー分野や安全保障等での三か国協力強化について協議がなされる見通し。

(4) 対トルコ関係

28日~29日、ヴェニゼロス副首相兼外相はトルコを訪問し、エルドアン大統領及びチャブシオール外相と会談した。ヴェニゼロス副首相兼外相はトルコ側にキプロス問題をめぐる南北交渉を再開するためにもキプロスの主権を尊重するよう求めた。

(5) 対中関係

18日、サマラス首相はアテネ訪問中の杜青林・中国人民政治協商会議(CPPCC)副主席及び中国共産党中央委員会書記官と会談し、「ギリシャと中国が急速に親密さを増す中で、中国要人による今次訪問は二国間関係が良好であることを改めて示すものだ。」と述べた。


3.経済

(1) トロイカとの協議

2015年の財政ギャップの補填策をめぐるトロイカとギリシャ政府の厳しい交渉が続く中、25日及び26日、ハルドゥヴェリス財務大臣他はパリでトロイカと協議を行った。しかし両者は合意に至ることなく協議は終了した。更に12月8日のユーログループ会合までにトロイカとの合意がまとまらなかったことから、現行の支援プログラムの期限が来年まで延期される可能性が高まり、その長さが焦点になってきている(注:12月8日の会合で、ユーロ圏財務相は2ヶ月延長の承認に前向きな姿勢を示した。)

(2) 財政

ギリシャ財務省が公表した2014年1~10月の財政統計によれば、財政収支は24億4,800万ユーロの赤字となり、政府目標1 (15億6,700万ユーロの赤字)を上回った。また、同期間のプライマリーバランスの黒字は26億5,400万ユーロとなり、政府目標の35億3,900万ユーロを下回った。歳入は413億1,900万ユーロで目標を12億7,800万ユーロ下回り、また歳出は437億6,800万ユーロで目標より3億9,700万ユーロ下回った。

(3) 輸出入

ギリシャ統計局の発表によれば、2014年9月の輸入総額は43億5,070万ユーロ(前年同月は40億4,360万ユーロ)と前年同月比7.6%増となった。一方、輸出総額は22億8,580万ユーロ(前年同月は25億450万ユーロ)と前年同月比8.7%減となった。2014年9月の貿易収支赤字は20億6,490万ユーロと前年同月比34.2%増となった。

(4) 観光業

ギリシャ観光業協会(SETE)によれば、2014年10月の国内主要空港の観光客到着数(暫定値)は、103万6,866人となり、前年同月比23.5%増となった。個別には、アテネ空港が31万8,152人(同38.6%増)、テッサロニキ空港が12万3,752人(同25.2%増)、イラクリオン空港(クレタ島)が20万3,789人(同18.8%増)、ロドス空港が13万8,900人(同15.2%増)となった。


4.経済指標

(1) 消費者物価指数

ギリシャ統計局によれば、2014年10月の消費者物価指数は前年同月比1.7%の下落となった。


(2) 失業率

ギリシャ統計局によれば、2014年8月の失業率は25.9%となり、前月から0.2ポイント減少した。 2



※各種報道・公表資料を基に作成。
 

(1) ここでの政府目標は2015年予算案において設定されているもの。

(2) 2014年7月の失業率は、ギリシャ概況(2014年10月)公表後、ギリシャ統計局により26.4%から26.1%に修正されており、本号では当該修正後の数字を使用した。
 
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