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      ギリシャ経済最新情報

2012年10月

1.概況
協議が続けられていた2013、2014年分の135億ユーロの財政緊縮措置は連立3党が合意し、その一部、約94億ユーロ分の措置を含む2013年度予算案が31日、国会に提出された。連立3党が賛成していることから12日のユーログループ会合前に無事採決される見込みとなっている。一方、労働市場改革を含む構造改革法案については、民主左派の合意が得られないままサマラス首相がトロイカとの交渉決着を宣言。法案は来週後半以降に採決される見通しとなっている。採決は民主左派の賛成票がなくともND及びPASOKの2党で過半数を上回る160議席を有しているため可決されるとみられているが、PASOK党内にも同法案に対する反対意見があり、また、以前からヴェニゼロス党首への反発から同党を離党し新党結成をにおわせる議員もいることから、法案が無事可決されたとしても同党の混乱が政権の不安定化要因となることが懸念されている。31日に行われた民営化・社会保障基金関連法案の国会採決においても、複数のPASOK議員が党議拘束に反して反対票を投じており、同党内の混乱に拍車をかける形となっている。

10月中に行われた複数の世論調査では急進左派連合がNDを抜いて支持政党第1位となり、PASOK及び民主左派の支持率が低下する一方で、黄金の夜明けが支持を伸ばし第3位となっている。
なお、2013年度予算案及び構造改革法案の採決にあわせ、11月6、7日に公務員労組及び民間労組による48時間ストライキ及びデモが実施される予定となっている。


2.財政

ギリシャ財務省が公表した2012年1月~9月の財政統計によれば、同期間の財政赤字は、127億2,000万ユーロとなり、政府目標の財政赤字額135億3,100万ユーロ以下に収まった。また、同期間のプライマリーバランスの赤字についても20億7,000万ユーロとなり、同目標である28億7,900万ユーロ以下に収まった。歳入面では、税関会計の早期締切りや地方税務署における納税期間延長(10月3日まで)により歳入が367億ユーロにとどまり、政府目標を13億4,000ユーロ下回った。一方、歳出は494億2,000万ユーロと政府目標の515億7,100万ユーロより21億5,100万ユーロ低く抑えられた。

出典: ギリシャ財務省


3.輸出入

2012年8月の輸入総額(石油製品を除く)は22億590万ユーロ(前年同月は24億1,020万ユーロ)と前年同月比8.5%減となった。一方、輸出総額(石油製品を除く)は12億380万ユーロ(前年同月は11億2,280万ユーロ)と前年同月比7.2%増となった。2012年8月の貿易収支赤字(石油製品を除く)は10億210万ユーロと前年同月と比べ22.2%減と大きく減少した。

出典: ギリシャ統計局


4.主な産業分野

(1) 観光業
ギリシャ観光業協会(SETE)によれば、本年1月から9月の国内主要空港の観光客到着数(暫定値)は、1,030万1,155人となり、前年同期比2.46%減となった。9月単独では172万2,972人となり、前年同月比0.23%減となった。個別には、ザキントス空港が7万3,499人(前年同月比9.98%減)、サモス空港が2万1,149人(同8.23%減)となった。一方、到着者数が増加している空港としては、ケファロニア空港が3万24人(同16.15%増)、ハニア空港が12万3,591人(同9.94%増)となった。

(2)その他の産業
①本年7月の新車登録台数(乗用車)は6,166台(前年同月比43.0%減)、8月は4,237台(前年同月比46.3%減)となった。
②本年7月の建設許可発行数は2,150件と前年同月比51.7%減となった。

出典: ギリシャ統計局

5.その他関連情報
(1)銀行再編状況
(ア)17日、アルファ銀行は仏クレディ・アグリコルのギリシャ子会社エンポリキ銀行の全株式買収に合意したと発表。アルファ銀行は10月初めよりクレディ・アグリコルと独占交渉を行っていた。クレディ・アグリコルは、エンポリキ銀行の売却にあたり、同行の資本増強のために28億5千万ユーロを注入し、加えてアルファ銀行の転換社債1億5千万ユーロ分を購入するとしている。

(イ)19日、ピレウス銀行は仏ソシエテ・ジェネラルが保有するゲニキ銀行株(99.08%)取得に合意したと発表。ソシエテ・ジェネラルはゲニキ銀行の資本増強のために同行に2億8,100万ユーロを注入し、加えてピレウス銀行の社債1億6,300万ユーロ分を購入するとしている。

(2) ギリシャ企業による本社機能の海外移転
(ア) 1日、大手食品会社FAGE (ファゲ)Daily Industry SA(ヨーグルトやフェタチーズなどの乳製品製造会社。)は、本社機能をギリシャからルクセンブルクのFAGE International SA.に移転することを発表。同社は移転の理由について、ルクセンブルクの有利な税制や銀行融資が受けやすい点の他、ギリシャの財政危機へのエクスポージャーを抑制するためとしている。同社は、今後ルクセンブルク本社の子会社としてギリシャでの製造を継続する。

(イ)11日、Coca-Cola HBC(コーラの製造で世界第2位。アテネ証券取引所において最大の時価総額を誇る。)は、本社機能をスイスに昨年設立したCoca-Cola HBC AG(以下、AG)に移転することを発表。同社は引き続きアテネ証券取引所に上場しつつ、親会社となるAGをロンドン証券取引所に上場させる考え。

 

6.経済指標
(1)消費者物価指数
2012年9月の消費者物価指数は前年同月比0.9%の上昇となった。


(2)失業率
2012年7月の失業率は25.1%となり前月から0.3%上昇した。*1 

出典: ギリシャ統計局
※ 各種報道・公表資料を基に作成。
 
*1 2012年6月の失業率は、ギリシャ概況(2012年9月)公表後、ギリシャ統計局により24.4%から24.8%に修正されており、本号では当該修正後の数字を使用した。
 
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