
キプロスの南西端に位置するパフォスには、新石器時代から人間が住み始め、女神アフロディーティや豊穣の神々が崇拝されていました。紀元前310年、パフォス最後の王、ニコクル王は、首都をネア・パフォスに遷都しました。古いパフォスに残ったアフロディーティの聖域、館群、宮殿、劇場、要塞、墓などの遺構は、同地の優れた建築及び歴史的価値を物語っています。
1962年、ネア・パフォスの発掘調査で見つかったローマ時代の貴族の豪邸群のモザイク床は、世界で最も美しいモザイクのひとつとして知られています。ディオニソスの館、オルフェウスの館、エオンの館、テセウスの館のモザイクは、その名の通りギリシャ神話がモチーフとなっています。