2017年 4月-6月
1.キプロス問題
・4月11日 両系交渉再開。
・5月17日 一連の代表交渉が終了した後、交渉再開に向けてアイデ国連事務総長特別顧問が両系代表と個別に会談。
・6月4日 NYにてグテーレス国連事務総長主催夕食会に両系代表が出席。会食後にジュネーヴ会合を実施する旨発表された。
・6月28日~ スイス(クラン・モンタナ)にて多国間会合及び両系代表交渉実施。
2.内政
・4月7日 DISYが提案した学校行事に関する修正法案を国会にて採択。
・5月3日 ハシコス内務大臣が辞表を提出。
・5月11日 ペトリーディス前大統領府次官が内務大臣に就任。
3.外交
・4月10日 アナスタシアディス大統領が第3回南欧サミットに出席(於:マドリッド)。
・4月20日 ドスコチル・オーストリア国防大臣がキプロスを訪問。フォカイディス国防相と会談し、二国間軍事協力(教育分野等)に関するMOUに署名。
・4月25日~29日 アナスタシアディス大統領がインドを訪問し、ムカジー大統領、モディ首相及びスワラージ外相と会談。
・4月29日 アナスタシアディス大統領がBREXITに関するEU臨時サミットに出席(於:ブリュッセル)。
・5月18日~19日 ラヴロフ・ロシア外相が欧州評議会会合出席のためキプロスを訪問。
・5月21日 アナスタシアディス大統領が世界経済フォーラム(テーマは中東及び北アフリカ)に出席(於:ジョルダン)。
・5月29日 サルクシアン・アルメニア国防相がキプロスを訪問し、フォカイディス国防相の他、アナスタシアディス大統領、シルリス国会議長、カスリーディス外相等と会談。
・5月31日 アナスタシアディス大統領がミツォタキス元ギリシャ首相葬儀に出席。
・6月8日 アナスタシアディス大統領が米国にてペンス副大統領と会談。
・6月12日~14日 アナスタシアディス大統領がレバノンを訪問。
・6月15日 ギリシャ・キプロス・イスラエル三か国首脳会合(於:テサロニキ)にアナスタシアディス大統領が出席。
・6月21日 カスリーディス外相がハンガリーを訪問し、シヤールト外相と会談。
・6月21日~23日 アナスタシアディス大統領が欧州理事会出席のためブリュッセルを訪問。マージンでトゥスク欧州理事会議長、ユンカー欧州委員会委員長、チプラス・ギリシャ首相他とキプロス問題につき協議。
4.経済
(1) 経済一般
・4月3日 キプロス、ギリシャ、イスラエル、イタリアはテルアビブで開催されたエネルギー大臣会合で、東地中海パイプライン計画支援のための4か国による作業グループ創設に合意した。
・4月24日 キプロス統計局によれば、2016年のキプロス政府の財政収支は,2008年以降初めて黒字となった(約6,440万ユーロ,GDP比約0.4%の黒字)。
・4月27日 ユーロ圏財務相会合で、2016年3月に終了した対キプロス向け支援プログラムに関し、キプロスによるその後の改革実施について、①キプロス経済の回復は力強く3%程度の堅固な成長である、②金融部門の不良債権問題、財政改革については更に努力が必要等との説明がなされた。
・5月11日 欧州委員会はEC Spring Economic Forecastで、キプロスの経済成長率(GDP)は2017年は2.5%増、2018年は2.3%増、財政バランスは2017は0.2%の黒字、2018年は0.7%の黒字、失業率は2017年が11.7%、2018年が10.6%と予測した。
・5月11日 キプロス中央銀行は、2016年の船舶管理産業の収入は約8億9,600万ユーロと発表した(2015年比で約3,000万ユーロの約3.24%減)。
・5月29日 キプロス、ギリシャ、エジプトはカイロで開催された環境大臣会合で、地中海の保護・保全等を中心とする環境保護措置の実施に関する共同宣言を採択した。
・6月1日 昨年経営破綻して運航を停止し、同年7月ロシア系のチャーリー航空に10年間のブランド使用権を獲得され再生したキプロス航空は6月1日再生後初めての運航を行った(ラルナカ-サンクトペテルブルク間)。
・6月6日 在キプロス中国大使館、キプロス・中国ビジネス協会、キプロス商業・産業商工会議所共催のセミナー「中国の一帯一路イニシアティブと、地域の玄関口としてのキプロスの役割」がニコシアで開催された。
(2) 成長率
キプロス統計局の2017年6月9日付の発表によれば、2017年第1四半期のキプロス経済は、金融サービス活動の分野で低迷したものの、ホテル・レストラン、専門・科学・技術活動、小売・卸売業、製造、建設の分野で成長が見られ、GDP成長率は前年同期比+3.3%となった。
(3) 財政
キプロス統計局の2017年5月15日付の発表によれば、2017年第1四半期の歳入は17億1,610万ユーロとなった。また、歳出は15億1,520万ユーロとなり、財政収支は2億90万ユーロの黒字となった。
(4) 観光
キプロス統計局の2017年5月17日付の発表によれば、2017年4月の観光客数は28万6,331人(前年同月比26.9%増)となった。個別には、英国からの観光客が10万6,291人(同16.3%増)、ロシアから4万7,001人(同21.8%増)、ドイツから2万3,903人(同156.6%増)、イスラエルから2万1,572人(同77.0%増)となった一方、ギリシャからの観光客は1万6,266人(同2.5%減)となった。2017年1月から4月の観光客数は合計57万2,024人(前年同期比19.9%増)となった。
5. 経済指標
(1) GDP成長率
キプロス統計局の2017年6月9日付の発表によれば、2017年第1四半期のGDP成長率は前年同期比+3.3%となった。
出典:キプロス統計局
(2) 消費者物価指数
キプロス統計局の2017年7月6日付の発表によれば,2017年3月から6月の消費者物価指数は前年同月比で、それぞれ1.91%、2.00%、1.05%、0.68%上昇した。
出典:キプロス統計局
(3) 失業率
EU統計局(ユーロスタット)の2017年7月7日付の発表によれば,2017年3月から5月の失業率は、それぞれ12.1%、11.3%、11.0%となった。
出典: EU統計局(ユーロスタット)
※2016年12月~2017年2月の失業率は、キプロス概況(2017年1月-3月)公表後、EU統計局により、それぞれ
13.2%、12.8%、12.5%に修正されており、本号では当該修正後の数字を使用した。
※ この概況は、報道等を取りまとめて作成された。
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