1.
これからの治安情勢について
(1) 本年の11月17日の学生蜂起記念日(ポリテクニオン ・ デー)では、例年通りの大規模デモが行われ一部参加者が治安当局警備部隊に投石したりゴミ箱を燃やしたりする等の違法行為に及び、 200 名前後が身柄拘束され10名前後が逮捕されましたが、デモ行進自体は危惧されていた大規模な混乱はなく、例年になく平和的に終了したと言えます。
(2)一方、これからアテネでは12月6日という昨年発生した一連の暴動に関する記念日(警察官による少年銃撃事件発生日)を迎えることになります。既に6日前後においては様々な形式の大衆行動が予定されており、テロ組織等がこの状況を利用し社会的混乱を引き起こす恐れもあり、治安上の大きな懸念は依然として残っています。
(3)当初12月15日にエビア島ハルキダで開催予定であった、少年銃撃事件の初回審判が、来年1月20日にギリシャ中部アンフィッサでの開催に変更になりました。反社会的組織等が拠点をおくと言われるアテネから約140 km離れた場所での開催となり、治安への悪影響が減少したとの見方もありますが、審判日の前後においては、アンフィッサだけでなくアテネにおいても少年銃撃事件に関する何等かの大衆行動等が行われる可能性が高いとの見方がされています。
2.ご注意頂きたいこと
ギリシャ国内のテロ組織や反体制を標榜する組織等は、何等かの記念日や、政治的動向に反応し治安上憂慮すべき不測の事態を引き起こす傾向があります。 当大使館としても引き続き関連 情報の収集に努めて参ります。皆様におかれまして は、以下の点に十分留意してください。
○ 政府 ・警察関連施設、主要国大使館 等の外国権益等、いわゆる攻撃対象とされやすい場所への不要不急な訪問は 控え 、特に深夜早朝には付近に立ち寄らない。
○ 不特定多数が集まる場所では周囲の状況に十分注意を払い、大声で騒いでいる様な場合、興味本位で絶対に近寄らない 。
○警察による規制等が実施されている場合、現場警察官の指示に従って慎重に行動する。
○常に最新の情報入手に努め、うわさやデマに惑わされない。
年末年始は、すり、ひったくり、住居侵入窃盗等の一般犯罪が増加する時期でもあります。手荷物、貴重品の管理、戸締まり等には一層ご注意下さい。