2005 年度治安情報

 

アテネ市街中心部における爆発事件の発生
2005年12月13日

今般、日本の外務省より、12日に当地シンタグマ広場付近で発生した爆発事件に関し、次のような「渡航情報」が発出されましたので参考までにお伝えします。年末を控え、市街地の治安状況も普段より不安定な状態になってきています。皆様におかれましては、一般犯罪への注意に加え、テロ事件や不測の事態に巻き込まれることのないよう十分に警戒して下さい。


~渡航情報(スポット情報)~
 
(件名)ギリシャ:アテネ市内における爆発事件

(内容)
1.12月12日午前6時頃(現地時間)、ギリシャの首都アテネ中心部のシンタグマ広場付近に所在する経済省や郵便局等が入居する工事中の建物の外で爆弾が爆発しました。

爆発の約30分前に地元紙に対し予告電話があり、現場付近の道路が封鎖されるなどしたものの、この爆発により、付近建物の窓ガラスや外壁が損傷するなどの物的被害のほか、数名の負傷者が出ました。この爆弾は手製のものとみられていますが、爆発現場付近に工事用に置かれていた数本のプロパンガス・ボンベの爆発を招く形で、爆弾が爆発したため、被害が大きくなった模様です。

2.現在までのところ、本事件の背景等は明らかになっていませんが、ギリシャにおいては、これまでもアテネ周辺及びギリシャ北部のテッサロニキなど都市部を中心に極左系、無政府主義者等によるとみられる小規模な爆弾テロ事件等が多発し、政府関係機関などに手製の爆弾を投げ込まれたり、米国やフランスといった欧米系の商業施設、銀行の自動現金引出機、路上駐車中の車両等に火焔瓶等が投擲され炎上・爆発するなどしています。こうした事件は、夜間、深夜といった人通りの少ない時間帯に多く発生しています。

  また、シンタグマ広場周辺は、官公庁や商業施設が密集し、日頃旅行者等が多く集まる繁華街であり、今回このような地域でも爆発事件が発生したことに注意する必要があります。

3.つきましては、ギリシャに渡航・滞在を予定されている方は、一般犯罪への注意に加え、テロ事件や不測の事態に巻き込まれることのないよう、最新の関連情報の入手に努め、政府系施設を始めテロの標的となる可能性がある危険な場所にはできる限り近づかない、車両を安易に路上駐車しない、大勢の人が集まる場所では警戒する、特に深夜の外出はできる限り避け、夜間や早朝の行動には注意を払うなど、安全確保に十分注意を払ってください。

また、事件によっては、爆発予告電話を受け、警察官等による誘導等がなされる場合もありますので、周囲の状況に十分注意を払い、警察官等の立ち入り禁止や避難等の指示がある場合には、その指示どおりに行動してください。

その他爆弾テロ事件に関する注意事項として、2005年10月19日付け広域情報「爆弾テロ事件に関する注意事項」を参照してください。

(問い合わせ先)
○外務省領事局邦人テロ対策室(テロ・誘拐に関する問い合わせ)
  電話:(代表) 03-3580-3311 (内線) 3100

○外務省領事局海外邦人安全課(テロ・誘拐に関する問い合わせを除く)
  電話:(代表) 03-3580-3311 (内線) 5140

○外務省海外安全相談センター
  電話:(代表 ) (03)3580-3311 (内線) 2902

○外務省 海外安全ホームページ: http://www.mofa.go.jp/anzen/

○在ギリシャ日本国大使館
(所在地)46,Ethnikis Antistasseos St. ,Halandri,152 31 Athens
電話:( 30-210 ) 670-9900
FAX: ( 30-210 ) 670-9980
Homepage : http://www.gr.emb-japan.go.jp
e-mail : embjpn4@otenet.gr (領事部専用)
 
 
アテネ市街中心部における爆発事件の発生
2005年12月12日

1.12日午前6時頃、アテネ市街中心部(シンタグマ広場付近)において激しい爆発が起き、経済省、郵便局等官公庁の入る工事中の雑居ビルや、一部日系企業等が入居するビルを含む周辺の建物の窓ガラスや外壁が著しく損傷するなど、多くの被害が出ました。(爆風で飛び散ったガラスの破片などにより近所の住人数名が怪我をしたといった情報はありますが、重傷者はいない模様です。)

2.警察当局は、犯行予告の有無など事件の詳細を未だ明らかにしてはいませんが、ギリシャ官公庁を狙ったアナーキスト(無政府主義者)等の犯行とみて警戒の色を強めているようです。なお、この爆弾は手製のもので、工事用に置かれていたプロパンガス・ボンベの爆発を招くように設置されていたとみられ、実際にガス・ボンベ数本が爆発するなどしてさらに被害が大きくなったようです。

3.事件の発生したシンタグマ広場周辺地域は、国会議事堂をはじめ官公庁や商業施設が密集するギリシャ・アテネの心臓部であり、また日頃旅行者などが多く集まる繁華街でもあります。特に 年末を控え、同広場周辺などを中心とした地域では、このような凶悪事件だけではなく、外国人旅行者(在留外国人)を狙った置引き、スリ、ひったくり等といった比較的軽微な犯罪の被害も増加することが予想され、十分な警戒が必要です。 当館も引き続き、当局の発表や関連報道等に注意を払って参りますが、皆様におかれましても、上記内容に鑑み、この時期、とくに次の事項に注意するよう心がけてください。

( 1 ) アテネ市街中心部(シンタグマ広場周辺)、ギリシャ治安当局等政府関係機関などへの訪問はできる限り控える。

( 2)  先般の騒擾事件発生等を踏まえ、各国大使館など外国権益、またアメリカ、フランス等の外資系企業を訪問する際は周囲の状況に十分注意を払う。

( 3) 不特定多数の人が多く集まる公共の場所では周囲の状況に十分注意を払う。

( 4) 車両を安易に路上駐車しないようにする。

( 5) 種々のデマや噂に惑わされることのないよう注意する。
 
 
アテネ市街地における騒擾(放火等)事件発生
2005年11月28日

1.最近、アテネ市街地(アテネ工科大学付近)において、フードを被った集団が、付近を警邏中だった警察官に対し石や火炎瓶を投げつけるなどの行為を繰り返し、このため、付近に停めてあった車両数台が炎上し、また付近の店舗なども窓ガラスを破られて被害を受けるといった騒擾事件が発生したとの報道がありました。

23日に発生したこの事件、警察当局もこの報道内容を大筋で認めており、犯人らをアナーキスト(無政府主義者)とみて捜査を進めているようですが、最近フランスで発生した騒擾事件を踏まえ、ひとえに騒擾を目的とした愉快犯的犯行集団の出現を懸念し、警戒の色を強めているようです。

2.フランスで発生した騒擾事件を受け、これを真似して外国企業の車両等に放火を繰り返す愉快犯の発生に関する情報が、最近、世界各地から寄せられています。当館も引き続き、関連報道や当局の発表等に注意を払って参りますが、在留邦人の皆様におかれましても、上記内容に鑑み、当面次の事項に注意するよう心がけてください。

1. 車両を安易に路上駐車しないようにする。

2. アテネ市街中心部(アテネ工科大学周辺)、またギリシャ治安当局等政府関係機関、各国大使館など外国権益への訪問をできる限り控え、また、先般の騒擾事件発生を踏まえ、フランス等の外資系企業を訪問する際は周囲の状況に十分注意を払う。

3. 不特定多数の人が多く集まる公共の場所では周囲の状況に十分注意を払う。

4. 種々のデマや噂に惑わされることのないよう注意する。
 

1117日ポリテクニオン・デーに関する注意喚起
2005年11月14日

1. ギリシャでは、11月17日の学生蜂起記念日(ポリテクニオン・デー)前後には、例年、アテネ市街中心部において大規模な集会やデモが催されます。

過去の例に照らせば、ポリテクニオン・デーの当日は、市街中心部を中心に道路封鎖等が実施されるほか、デモには過激派グループの参加も見込まれるため、こうした過激派と警備に当たる治安当局との間で、激しい衝突など不測の事態の発生が予想、懸念されます。  

2.14日現在、治安当局もデモの時間やそのルート等の詳細を明確に把握してはいないようですが、例年、デモの時間や行進ルートに大きな変更点はなく、そのルートは、アテネ工科大学(国立考古学博物館付近)を起点として、パティシオン通りからスタディウ通りを抜け、シンタグマ広場を越え、バシリシス・ソフィアス通りを抜けて在当地米国大使館前(コンサート・ホール付近)を終点とするもので、17日当日は、それら道路や地域(特にルートの終点付近)を中心に、午前中から広く交通規制が敷かれることが予想されます。

3. なお、学生蜂起記念行事は、例年、15日からデモ当日の17日までの3日間、アテネ工科大学を中心に実施されます。治安当局も、3日間は相当人数の警備要員を配置して治安の維持に努める模様ですが、17日のデモ当日を含め、それまでの間にも不測の事態が発生するおそれは排除できません。

4.当館としても引き続き関連報道や当局の発表等に注意して参ります。デモの時間や行進ルートなどに変更が見られるような場合には、直ちにお知らせしますが、在留邦人の皆様におかれましても、上記内容に鑑み、当面次の事項に注意するよう心がけてください。

(1)これより少なくとも11月17日までの間は、不測の事態(テロ事件等)発生のおそれも排除し得ないことから、アテネ市街中心部(アテネ工科大学周辺)やデモ行進の予定ルート周辺地域、ギリシャ治安当局等政府関係機関や、各国大使館など外国権益への訪問を控える。
(2)不特定多数の人が多く集まる公共の場所では周囲の状況に十分注意を払う。
(3)種々のデマや噂に惑わされることのないよう注意する。
 
 
1117日学生蜂起記念日におけるデモ等に係る注意
2005年10月20日

1. ギリシャでは、11月17日の学生蜂起記念日(ポリテクニオン・デー)には、例年、アテネ市街中心部において大規模な集会やデモが催されます。

過去の例に照らせば、当日は、市街中心部を中心に道路封鎖等が実施されるほか、デモには過激派グループの参加も見込まれるため、こうした過激派と警備に当たる治安当局との間で、激しい衝突など不測の事態の発生が予想、懸念されます。

(なお、例年のデモの行進ルートは、アテネ工科大学(国立考古学博物館付近)を起点として、パティシオン通りからスタディウ通りを抜け、シンタグマ広場を越え、バシリシス・ソフィアス通りを抜けて在当地米国大使館前(コンサート・ホール付近)を終点とするもので、デモ当日はおそらく、それら道路や地域(特にルートの終点付近)を中心に、広く交通規制が敷かれることが予想されます。)

2.当館としても引き続き関連報道や当局の発表等に注意して参ります。デモの時間や行進ルートなどが明らかになりましたら、後刻、改めてお知らせしますが、在留邦人の皆様におかれましても、上記内容に鑑み、当面、次の事項等に注意するよう心がけてください。

(1)11月17日は、アテネ市街中心部やデモ行進のルート(となることが予測される場所)には近づかないようにする。

(2) 不測の事態(テロ事件等)発生のおそれも排除し得ないことから、同日前後は、ギリシャ治安当局等政府関係機関や、各国大使館など外国権益への訪問を控える。

(3)不特定多数の人が多く集まる公共の場所では周囲の状況に十分注意を払う。

(4)種々のデマや噂に惑わされることのないよう注意する。
 

爆弾テロ事件に関する注意事項
2005年10月19日

最近、イギリスのロンドン、インドネシアのバリ島など、世界各地で発生している爆弾テロ事件を踏まえ、日本の外務省が発出した「広域情報(爆弾テロに関する注意事項)」がありますので、安全対策を講じる上のご参考までに、以下のとおりお伝えします。
 
爆弾テロ事件に関する注意事項

1.本年 7 月以降、以下のような爆発事件が発生し、外国人を含む多数の被害者が出ています。
(1)インドネシアのバリ島において、10月1日、レストラン及び2ヵ所のカフェで連続爆発事件が発生しました。

(2)エジプトにおいて、 7月23日、シナイ半島のリゾート地であるシャルム・エル・シェイクのホテルやスーク(市場)等3ヵ所で爆発が発生しました。

(3)トルコにおいて、
(イ) 7月10日、西部イズミール県チェシメ市(エーゲ海沿いのリゾート地)中心部にある銀行付近のゴミ箱で爆弾が爆発、
(ロ)同月16日、西部アイドゥン県クシャダス市(エーゲ海沿いのリゾート地)において小型バス内で爆弾が爆発、
(ハ)8月2日、南部アンタリヤ県アンタリヤ市(地中海沿いのリゾート地)旧市街エリアで爆弾が爆発しました。

(4)英国において、7月7日と同月21日、ロンドンの地下鉄及びバスで連続爆発事件が発生しました。

2.これらの事件については現地当局による捜査が継続され、明らかになっていないことも多いですが、各々異なる背景があると考えられます。よって、このような事件に巻き込まれないためには、各地域において過去に起こった事件の特徴、テロ組織の動向、政治・社会情勢等を個別に見て対応する必要があります。外務省では、海外安全ホームページ( http://www.mofa.go.jp/anzen/ )に、「スポット情報」、「危険情報」、「テロ概要」等を掲載し、世界各国・地域ごとのテロ情勢や注意事項をお知らせしていますので、海外に渡航される方におかれては、これらをご参照ください。

3.このように海外渡航上の注意事項は、各国・地域により異なりますが、一方で、以下のように一般的に注意すべき事項もありますので、これらを参考にしつつ、各地域・その時々に応じた適切な安全対策を講じるよう心掛けてください。

(1)中東諸国等のリゾート地や東南アジアの一部を中心にホテルが爆弾テロの標的になるケースが発生しています(例: 2005 年 7 月シャム・エル・シェイクのホテル前爆発事件、 2004 年 10 月エジプト・シナイ半島のリゾートホテルでの爆発事件、 2003 年 8 月インドネシア・ジャカルタのホテル前爆発事件等)。

 このような過去にホテルが狙われている地域等では、ホテルの入口付近で自動車爆弾が爆発する例も多くみられますので、標的とされる可能性が低く、安全対策のしっかりとしたホテルをできる限り選び、ホテルの入口やフロント等不特定多数の人の立ち入りが容易な所にはできるだけ留まらないなどの注意が必要です。

(2)中東諸国や東南アジアの一部等を中心に市場や繁華街あるいは観光スポット等大勢の人が集まる場所が爆弾テロの標的になるケースが発生しています(例: 2005 年 10月インドネシア・バリ島のレストラン、カフェでの爆発事件、 2005年7月及び8月のトルコのリゾート地での爆発事件、 2005年4月エジプト・カイロの市場での爆発事件、 2002年10月インドネシア・バリ島のディスコでの爆発事件等)。
このような、過去に市場や繁華街あるいは観光スポット等が狙われている地域等では、人混みや外国人が多く集まる場所にはできる限り近づかない、また、爆発によるガラス等の飛散に係る被害を防止するために、ガラスを多く使用した建造物の周辺にはなるべく通行しないようにする、窓等からはなるべく離れた場所に身を置くなどの注意が必要です。また、事件が夜間に発生しているケースもあり、夜間、特に深夜の外出は控えるなど慎重な行動をとることも重要です。

(3)その他主要欧米関連施設等が爆弾テロの標的になるケースが発生しています

(例: 2004 年 9 月インドネシア・南ジャカルタ市のオーストラリア大使館付近爆発事件、 2003 年 11 月トルコ・イスタンブールの英国総領事館・英国系銀行付近爆発事件等)。

 このような過去に欧米諸国等の施設が狙われている地域では、欧米関連施設や欧米人が多く集まる場所等にはできる限り近づかないなどの注意が必要です。個別の国の事情については、スポット情報、危険情報等でお知らせしています。

(4)公共交通機関が爆弾テロの標的になるケースも発生しています

(例:2004年3月スペイン・マドリードの列車爆破事件、 2004年2月ロシア・モスクワの地下鉄爆発事件等)。

7月の英国・ロンドンにおける地下鉄等連続爆発事件を受け、現在、欧米諸国では公共交通機関を始め警戒が強化されていますが、その他の国を含め、公共交通機関に対する注意事項については、国・地域により事情が異なり、スポット情報や危険情報にて個別にお知らせしていますので、そちらをご参照ください。

(5)上記場所には特段の注意を要しますが、一方で、テロ事件はいつどこで起こるかを予測することが困難であり、普段から周囲の状況を見渡し、不審者・不審物に注意を払うことが重要です(例:大きい荷物、不自然な厚着、特異な印象等)。

(6)また、万が一に備え、渡航前には、家族や職場の知人等と間で連絡先を確認しておくとともに、不測の事態に遭遇した際には、以下の点に留意してください。

(イ)付近で爆発が発生した場合には、爆発音を聞いたらまずその場に伏せ、戸棚や天井からの落下物が想定される場合には、机等頑丈な場所の下にもぐり込んでください。
(ロ)第二の爆発が起こり得ることに十分留意し、事件発生現場の見物等は慎み、現場から速やかに離れてください。なお、避難する際は、落ち着いて整然と行ってください。また、有害物質を吸い込まないようハンカチ等(濡れた物が望ましい)で口や鼻を押さえながら戸外へ避難してください。
(ハ)爆発により瓦礫等の下敷きになった場合には、まず落ち着き、体力の温存にも心掛けつつ、有害物質を吸い込まないようハンカチ等(濡れた物が望ましい)で口や鼻を覆い、パイプ等を叩くなどして、救援隊に居場所が分かるようにしてください。  
(ニ)また、万が一爆発事件等に遭遇した場合には、現地の日本国大使館又は総領事館に連絡をとるようお願いします。

(7)爆弾テロが発生する可能性のある地域に在住の方は、普段より以下の点を参考に安全対策を再検討してください。

(イ)爆弾テロに関するニュースなどを通じたできる限り正確な情勢のフォロー。
(ロ)入居アパート、オフィスビル及び居住区域の警備体制の再確認。
(ハ)緊急時の連絡方法を再確認し、日頃から携帯電話の電源を切らないようにする。
(ニ)爆風の被害をできるだけ抑えるため、ガラス窓等に飛散防止フィルムを貼付け、窓のカーテンはできるだけ閉める。
(ホ)爆発物飛来防止のため、窓に金網又は幅の狭い鉄格子を取り付ける。

(8)なお、その他の詳細は、

  外務省のパンフレット「海外へ進出する日本人・企業のための爆弾テロ対策Q&A 」を海外安全ホームページ(http://www.anzen.mofa.go.jp/pamph/pamph.html)に掲載していますので、そちらもご参照ください。


(問い合わせ先)
  ○外務省領事局邦人テロ対策室(テロ・誘拐に関する問い合わせ)
  住所:東京都千代田区霞が関 2-2-1
  電話:(代表) 03-3580-3311 (内線) 3678

 ○外務省海外安全相談センター(国別安全情報等)
   住所:東京都千代田区霞が関 2-2-1
   電話:(代表) 03-3580-3311 (内線) 2902

 ○外務省 海外安全ホームページ: http://www.mofa.go.jp/anzen/
 

アテネ郊外における家宅侵入強盗事件の多発

2005年10月7日

1.最近、アテネ郊外(アッティカ県東部地域)のメソギア( 国際空港周辺 )地区を中心に、特定の犯行グループによるとみられる家宅(ギリシャ人宅への)侵入強盗等の事件が多発し、またその被害が増加しているとの報道があります。

警察当局の話では、犯人らはすべて外国人と目される10人ほどの武装集団であり、家宅侵入強盗、車両窃盗などを多数繰り返しているようです。当局も、その被害の状況等については未だ詳報を発表してはいませんが、現地紙が報じている「家宅侵入強盗の手口」とは次のようなものですので、参考までにお伝えします。
  • 比較的警備の手薄な家を狙い、グループの一人が窓等から家宅内に侵入する。
  • 先に侵入した一人が引き込み役となり、ほかのメンバーを家の中に招じ入れる。
  • 家人がいれば脅し、暴行を加え、まず身の回りからキャッシュ・カード等を奪う。
  • 家人を人質にして、家の中のものを奪い尽くす。
  • その人質をそのまま隣家に帯同し、人質を用いて隣人の油断を誘い、ドアを開けさせた後、隣人を捕らえて脅し、彼らをも人質にして同様の盗みを繰り返す。

  2.上記報道内容(犯行グループの巧妙且つ凶悪な特徴的手口)等に鑑みれば、場所がアテネ首都圏内ではないからといって油断は禁物です。

 当館も引き続き、関連報道や当局の発表等に注意して参りますが、在留邦人の皆様におかれましても、上記内容にも鑑み、再度、自宅周辺の安全対策を見直し、自宅がソフト・ターゲットになっていないかどうかを確認するとともに、外出の際は施錠を完全にする、在宅の際の無施錠に注意を払う、近所の住人を再確認して常に連携がとれるようにしておく、車両は安易に路上駐車しない、などの点に注意するよう心がけて下さい。
 

1117日学生蜂起記念日前後の注意事項
2005年9月21日

1.最近、10月中旬から11月17日の学生蜂起記念日(ポリテクニオン・デー)までの間に、アテネ市街において、爆発事件等何らかのテロ行為が懸念される(可能性がある)旨を示唆する報道があります。

  これらの動きについては、未確認ながら、噂の域を出ないものが多いと思われますが、イタリア、スペイン等周辺国政府が無政府主義者に対する厳格な処置等を講じているため、「11月17日革命組織」の関係団体等が、前述の国々や英米等の外国権益、あるいはギリシャ政府機関等に対し、何らかの報復措置に出るのではないかとも指摘されており、今後の情勢については、引き続き関連報道等に注意する必要があります。

2.また、前述の学生蜂起記念日(ポリテクニオン・デー)には、過去の例に照らせば、同日及びその前後に比較的規模の大きな集会やデモが実施されることが予想されます。

  かかる集会やデモに関する情報に関しましては、詳細(場所、コース、時間等)がわかり次第、改めてお知らせしますが、当日前後は、市街中心部を中心に、道路封鎖等が実施される他、場合によっては不測の事態が発生するおそれもあります。  

3.上記情勢に鑑み、在留邦人の皆様におかれましては、当面、次の事項等に注意するよう心がけて下さい。

(1)外出の際は(特にギリシャ政府関係機関、また各国大使館など外国権益等への訪問を予定される方は)、各種の集会やデモ等が予測される場所には近寄らないようにする。
(2)不特定多数の人が多く集まる公共の場所等では周囲の状況に十分注意を払う。
(3)種々のデマや噂に惑わされることのないよう注意する。
 

サッカーファンによる暴動にご注意!
2005年8月24日

8月28日、オリンピックスタジアム( OAKA )において、オリンピアコス対パナシナイコスの地元同士による試合が行われる等、これからギリシャ国内においては、さまざまなサッカーの試合が開催されます。

それに先立つ8月22日には、パナシナイコスのファンがオリンピアコスファンクラブや付近駐車車両を攻撃し、その後報復として、オリンピアコスのファンがパナシナイコスファンクラブや近隣商店を破壊する事件が発生しています。ギリシャを訪れる方、特にサッカーに興味のある方は、トラブルに巻き込まれないよう下記の注意が必要です。

・ 試合前に、スタジアム付近の飲食店、特にアルコールを提供する店には近づかない。 
・ 観戦する際は、ホーム側かアウェイ側かを確認し、ユニフォーム等を着る場合は対戦するチームのファンが周りにいないかよく確認する。
・ファンクラブ、オフィシャルショップ等の前で対立するチームのユニフォーム等殊更目立つ物を身につけない。
・ 試合後、特に夜の試合の後は外を出歩かない。 

 
 
ギリシャ国内で多発している放火事件
2005年8月12日

ギリシャでは、路上に駐車されている車両やオリンピックの際に多数設置された監視カメラに対する放火事件が増えています。それらの多くはアナーキストと呼ばれる集団によって敢行されています。彼らは、特定の政治的目的を持たず、時々の社会情勢を捉えて、政府に対抗するというスタンスをとっています。

例えば監視カメラについては「オリンピックを利用して住民監視を進めようとしている」という理由で破壊活動を行っています。

幸いこれらの放火は、人的殺傷を狙ったものではなく、被害者は出ていませんが、発生時間は、夜間午前零時から午前6時の間に集中しているため、この時間に付近を歩いていれば巻き添えに遭う可能性は十分にあります。
各地の幹線道路やアテネ中心部、特に過激な学生等が多いエクサルヒア地区等では、この時間帯の外出は避けるべきです。

放火された監視カメラの制御装置



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