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ギリシャ経済最新情報

  2013年2月

1.概況
中期財政計画(2013~2016年)は大きな混乱なく国会にて可決され、EFSFによる2月分の融資28億ユーロも予定通り実施された。3月も28億ユーロの融資が予定されているが、2014年末までの公務員の人員削減を含むリストラ計画を策定する等の条件が設定されており、労組の反発を招く可能性が大きい。連立の一角を担う民主左派も解雇による人員削減には強く反対していることから、政府としては解雇を行わず、採用抑制や契約職員の契約非更改、早期退職の活用によりトロイカから求められている人員削減を達成したい考えであるものの、今後の政局への影響が懸念されている。

2008年以来5年連続の景気後退を経験するギリシャ経済は、2013年も4%台半ばの景気後退が見込まれている。22日に欧州委員会が公表した経済見通しによれば、2013年のギリシャ経済も-4.4%の景気後退と見られており、2014年にようやく危機以降初めてのプラス成長になると見込まれている。ギリシャ中央銀行も2013年のギリシャ経済は-4.5%のマイナス成長を見込んでおり、失業率については更に悪化することを警告している。


2.財政
ギリシャ財務省が公表した2013年1月の財政統計によれば、財政収支及びプライマリーバランスはともに黒字となり、同月の財政目標を達成した。
財政収支は、1億5,900万ユーロの黒字となり、政府目標の財政赤字額8億7,300万ユーロ以下に収まった。また、同期間のプライマリーバランスは3億9,800万ユーロの黒字となり、プライマリーバランスの赤字額4億1,300万ユーロから大きく改善された。

歳入は44億1,800万ユーロとなり、政府目標を1,900万ユーロ下回った。要因としては、VAT、間接消費税(たばこ等)、道路税による税収が減少したためとされる。歳出は42億5,900万ユーロとなり、政府目標の53億1,000万ユーロより10億5,100万ユーロ低く抑えられた。        

出典: ギリシャ財務省


3.輸出入
2012年12月の輸入総額(石油製品を除く)は23億8,410万ユーロ(前年同月は23億5,870万ユーロ)と前年同月比1.1%増となった。一方、輸出総額(石油製品を除く)は12億9,550万ユーロ(前年同月は15億2,390万ユーロ)と前年同月比15%減となった。2012年12月の貿易収支赤字(石油製品を除く)は10億8,860万ユーロと前年同月と比べ30.4%増となった。
2012年通年の貿易収支(石油製品を除く)は131億9,680万ユーロ(前年は159億4,450万ユーロの赤字)の赤字と、前年比17.2%減となった。

出典: ギリシャ統計局


4.
主な産業分野
(1) 観光業
ギリシャ観光業協会(SETE)によれば、2013年1月の国内主要空港の観光客到着数(暫定値)は、16万2,954人となり、前年比14.87%減となった。個別には、アテネ空港が10万7,500人(前年比15.98%減)、テッサロニキ空港が5万2,752人(同13.04%減)となった。

(2) その他の産業
2012年11月の建設許可発行数は1,156件と前年同月比66.6%減となった。

出典: ギリシャ統計局


5. 経済指標
(1) 消費者物価指数
2013年1月の消費者物価指数は前年同月比0.2%の上昇となった。



(2) 失業率
2012年11月の失業率は27.0%となり前月から0.4%上昇した。*1

 
*1 2012年10月の失業率は、ギリシャ概況(2013年1月)公表後、ギリシャ統計局により26.8%から26.6%に修正されており、本号では当該修正後の数字を使用した。

出典: ギリシャ統計局

※各種報道・公表資料を基に作成。


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